オランダ政府はウクライナへの追加支援として、ドイツ製の155mm自走砲Pzh2000の提供を決めました。ドイツ政府は必要な155mm砲弾の提供とウクライナ兵への訓練を行います。
今後、激戦が予想される東部は見通しが良い平原地帯が多く、激しい戦車戦、砲撃戦が予想されています。それに伴い、米国やNATOの武器支援も戦況に合わせて変化しており、米国は後方からの長距離砲撃支援が可能な155mm榴弾砲18門と4万発の砲弾を追加支援としてウクライナに送りました。それに呼応するかのようにオランダは同じ155mmのPzh2000自走砲を送ることを決定します。牽引式の155mm榴弾砲と比べ、自走できるので展開力、機動力に優れています。車両数については不明です。
Pzh2000は開発生産元であるドイツのKMWが100両をウクライナに提供するようドイツに提案していました。しかし、今回、オランダが提供することを決定。ドイツ製の武器は基本、ドイツ政府の承認が必要であり、砲弾はドイツが提供することから、この提供にはドイツが主要な役割を果たしていますが、”ドイツが直接、重火器をウクライナに提供することは無い”という意志表示ともとれます。ドイツは東欧諸国にウクライナが使いなれたソ連製の武器を提供することを提案、その見返りとしてドイツ製の武器を提供すると言っています。
Marder IFV Bundeswehr ウクライナはドイツに更なる軍事支援として軍事車両の提供を求めています。ドイツの複数の軍需企業はウクライナへの支援として軍事車両の提供を提案しており、同国最大の軍需企業であるラインメタル社は[…]
PzH2000
PzH2000は1998年からドイツ連邦軍で運用されている自走砲で52口径155mm砲を搭載、最大射程距離は標準弾で40km、射程延長弾を使用した場合、射程距離は54kmに達し、ウクライナ軍が使用するソ連製の152mm砲と比べ、射程は約倍になります。搭載弾薬数は60発、10秒間に3発、または56秒間に10発を発射します。レオパルト2戦車のコンポーネントとシャーシに基づいて開発されています。
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