ElbitSystemsが開発したJLTVの迫撃砲モデル

ElbitSystemsが開発したJLTVの迫撃砲モデル

イスラエルの軍需企業ElbitSystemsはアメリカ軍の主力車両で、世界中で採用が進むオシュコシュ社の統合軽戦術車両JLTVにSpear 120mm迫撃砲を搭載した自走迫撃砲を開発しました。

軽車両にも搭載できる迫撃砲SPEAR

Spearは、イスラエルのSoltam Systems(ソルタム・システムズ)が開発するCardom迫撃砲の新しいバージョンです。 Cardom は米国やイスラエルを含むいくつかの軍隊に導入、運用されている迫撃砲システムで、もとより車両に搭載することを目的に開発されているソフトリコイルの迫撃砲になります。Spearは発射荷重を30トン以上から12〜15トンに低減する「反動低減システム」を搭載しており、HMMWVやジープなど他の軽量な高機動車両にも搭載できます。

SPEARにはコンピュータ化された照準装置とナビゲーション装置が装備されており、外部の基準点を必要とせずに、照準システムは自律的に操作され照準を合わせることができます。SPEARは、さまざまなC4IまたはBattle Management System (BMS) と容易に統合でき、友軍と敵軍の両方を含む包括的な戦術図を、追加の戦場要素とともに生成し、正確な脅威分析と攻撃結果予測を可能にします。

目標設定情報は射撃管理システム (FCS) に中継され、システムは弾道データを計算し、迫撃の自動敷設システムに指示を出して、迫撃砲を正確な方位角と高度に配置。このシステムには、最高の精度を提供する慣性航法システム (INS) が組み込まれています。

迫撃砲は停車後60秒以内で発射可能になり、1分間で12~16発、発射できます。運用に必要な人数は2~3人です。

戦術の幅が広がる

海軍・海兵隊遠征船舶阻止システム”NMESIS”
JLTVを改修したNMESIS

米陸軍と海兵隊は2016年から主力機動車両をハンヴィーから防爆性能が高く、積載量の多いJLTVに徐々に切り替えており、2021年2月には少なくとも6,500台が米軍に納入されています。米軍全体では最終的に5万台を調達するとされています。海兵隊では巡航ミサイルを搭載したJLTV”NMESIS”を開発するなど、さまざまなバリエーションの開発が進んでいます。迫撃砲を搭載したJLTVはそんな米軍のJLTVの運用の幅を広げることになるでしょう。

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Source

https://elbitsystems.com/product/spear/

JLTV mortar model developed by Elbit Systems
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