英陸軍の次世代戦車迷彩MCDCS

イギリス陸軍のプレスリリースによると、英国陸軍は、主力戦車や装甲車などの大型戦闘車両を高度なセンサーから隠す次世代迷彩”マルチカラー迷彩スキーム(Multi-Coloured Camouflage Scheme:MCDCS)”プログラムの試験を開始しました。

リリースによるとMCDCSは王立戦車連隊チャレンジャー2戦車の都市戦型モデル「ストリートファイター」のエストニアでの演習の結果と、長い間、認識されてきた現代の戦場における隠蔽、カモフラージュ、サバイバルの必要性の結果として立ち上げられました。

分析によれば、現代戦において、戦車は驚くほど短い距離から破壊されており、近接からでも隠蔽、カモフラージュできることが勝利する上で必要不可欠です。

MCDCSは、陸軍装甲試験開発ユニット(ATDU)によって、さまざまな種類の感知装置、双眼鏡、肉眼を装備した兵士によってテストされています。陸軍によると、テストにおいて短距離での検出と認識が大幅に減少しました。

MCDCSは、英国ドーセットに本拠を置くATDU、防衛科学技術研究所(DSTL)、戦車博物館が関与する共同プロジェクトの結果です。このプロジェクトは、人間の目と人工知能を利用したターゲット設定ツールの両方による検出を減らすカモフラージュの仕組みを作るために考案されたもので、敵をだまし、カモフラージュされた乗り物の利点を作り出すことを目的としています。

第一次世界大戦の艦船のカモフラージュ「ダズル迷彩」、第二次世界大戦の西砂漠で使われた迷彩、さらに最近の1960年代と70年代の塗装実験を含む戦車博物館からのアーカイブ情報を使用して、主要な要素が確立されました。その後、DSTLは、低レベルのレーダー検出と高い熱放散を促進する最先端の塗料材料を提供して、完全なMCDCSを作成することができました。

この実験を実際にテストしたのは、陸軍のアーマーセンターに駐屯している兵士たちで、肉眼や双眼鏡のほか、さまざまな種類のセンサーを装備していました。試験において、MCDCSは臨界短距離(400メートルから1500メートル)で検出と認識の両方を劇的に低下させました。

Photo by British Army

Source
https://www.army.mod.uk/news-and-events/news/2021/01/future-armoured-camouflage/

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