米国防省は24日、ウクライナの軍事支援としてピックアップトラックに搭載できる対ドローンシステムのVAMPIER(ヴァンパイア)ランチャーをウクライナに提供することを発表しました。これはどういった兵器なのでしょう。
スペック
VAMPIERランチャーはアメリカの軍需企業L3Harrisによって開発されたモジュールパレット式のISRミサイルランチャーシステムです。最大の特徴は車両に依存しない兵器システムになり、荷台があれば軍の戦術車両から民間の非戦術車両まで様々な車両に搭載でき、武装化されていない車両を高度な対空車両に変えます。センサーボールと4 バレル ロケット ランチャーから成るVAMPIERの取り付けは2人がかりで2時間で設置でき、運用に必要なオペレーターは1人です。
APKWS
When paired with the Arnold Defense FLETCHER launcher, you get this very capable little package that will be a serious threat to anything on land short of a #Russian MBT and provide #Ukraine with a significant new long-range precision fires capability that they desperately need. pic.twitter.com/GQYiXiJkrL
— OSINT-Eye (@OSINT_Eye_) April 8, 2022
VAMPIERの4バレルのランチャーには高度な精密キルシステム「APKWS(Advanced Precision Kill Weapons System)」レーザー誘導ミサイル4発が装填されています。これは無誘導ロケット弾のHydra70(ハイドラ70)にレーザー誘導キットを装着して改良されたミサイルになり、通常のレーザー誘導ミサイルと比べ、コストが3分の1、一発当たり22,000ドル、重量が3分の1の15Kgと非常に使い勝手が良い兵器です。しかし、その分は威力は弱いため、主にドローンといった対軽航空機に使用されます。軽装甲の回転翼機や固定翼機、軽車両に対して使用することも可能です。有効射程は回転翼機で5Km、固定翼機で12Kmになります。飛翔速度は1,000m/s (3,600 km/h)で回転翼機であれば、5秒以内に撃墜します。弾頭には近接信管が取り付けられています。
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