韓国は9月28日火曜、海兵隊用に国産の水陸両用車（AAV）を開発することを発表しました。防衛事業庁（DAPA）によると、徐旭国防相が議長を務める防衛事業推進委員会は、2兆1000億ウォン（2100億円）の予算で2036年頃まで完成する予定の開発プロジェクトを承認しました。
海軍の一部である大韓民国海兵隊は、これまでアメリカが開発したAAV7のライセンス供与を受けて、KAAV7として国内で製造していきました。AAV7は誕生から約半世紀経つこともあり、老朽化、米軍では後継のACVの配備が進んでいます。海兵隊は1985年に誕生した近代化モデル版のAAV7A1シリーズを使用していますが、先々の老朽化を見越して、DAPAは老朽化したAAV7に代わる後継のAAVの開発開始を発表。新しいAAVは高度な機動性と生存性を確保することが期待されていると述べ、まもなくエンジンやその他の主要部品の開発を開始すると付け加えました。
大韓民国海兵隊は現在、兵員輸送車輌のKAAVP7A1、戦闘車輌のKAAVC7A1、車両改修車輛のKAAVR7A1と3つのAAVバリアントを含む170輌のAAV7を運用しています。2022年にはハンファディフェンスによって遠隔操作兵器ステーション（RCWS）が追加されるなど近代化アップグレードが始まります。
韓国は近年、K9自走砲が海外輸出で大成功を収めるなど兵器輸出に力を入れており、軍事輸出額は現在世界6位の規模です。新しいAAVも海外輸出を見越した上での国産になると思われます。