パキスタン軍が中国製のVT-4主力戦車を購入

パキスタン軍が中国製のVT-4主力戦車を購入
写真 finance.sina.com.cn

パキスタン軍はVT-4戦車、パキスタン名ではAl Khalid-2(アル・ハリド2)と呼ばれる主力戦車を初めて披露し、この中国が開発した戦車の購入を明らかにしました。

インド軍への対抗

現地時間の9月22日、パキスタン軍は自国の領土で初めてVT-4戦車(MBT-3000)主力戦車を公に披露しました。パキスタン軍が公開したビデオではVT-4戦車は、射撃場で障害物横断や静的射撃、動的射撃、ゼロ半径で回転する超信地旋回などを披露しました。このデモンストレーションにはパキスタン軍の陸軍参謀本部長のバジワ将軍が現場を訪れ、VT-4戦車への高い評価を表明しました。

現地メディアによると、パキスタン軍は装甲攻撃部隊に装備するためにVT-4主力戦車を300輌購入しました。これは敵対するインド軍のT-90MS戦車に対応するためだと推測されます。近年、インドはロシアからT-90MS戦車を購入し続けています。2019年末に、インドとロシアは、31億2000万ドル相当のT-90MSをインドで現地生産する契約を締結しました。これにより、インドのT-90戦車の総数は将来的に1650輌を超える数になり、パキスタン軍を圧倒し、陸続きのパキスタンにとっては脅威です。またインドと敵対する中国にとっても脅威であり、インド包囲網を敷く上で同盟国のパキスタンが中国軍主力戦車と共通パーツを使用するVT-4を採用することは利にかなったりです。

パキスタン版VT-4戦車

VT-4戦車は、中国のNORINCOが輸出用に開発した主力戦車で、パキスタンと共同開発した90-II式戦車(VT-1)、パキスタン名「アル・ハリド」の発展型で、中国人民解放軍の主力戦車99式戦車をベースにしています。VT-4はタイにも輸出されていますが、タイ版と比較して、パキスタンが購入したVT-4は、防御、機動性、火力が向上しています。

世代的には第3世代に該当し、その機動性、保護、火力システムは他国の主力戦車の能力に匹敵します。火力に関しては、VT-4は改良された125mm滑空砲を採用、様々な砲弾を発射できます。徹甲弾であれば2780メートルの距離で600mmの鋼鉄装甲を貫通できます。 VT-4は最新型の複合装甲を採用しており、インド軍が現在持っているほとんどの対戦車弾を防ぐことができるとされています。タイ版のVT-4にはXY−2 E反応装甲が採用されていますが、パキスタン版のVT−4は改良されたFY−4 E反応装甲が採用され、VT−4の運動エネルギー弾に対する防護レベルが上がっています。

パキスタン陸軍は、最近VT-1の近代化アップグレードを行っており、主力戦車の能力の引き上げを行っています。

https://finance.sina.com.cn/tech/2020-09-25/doc-iivhuipp6416278.shtml

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