タイ王国海軍は5月末、中国海軍の05式水陸両用戦闘車(ZTD-05)の輸出版である VN16水陸両用戦闘車3輌を中国から受領しました。
VN-16は、中国企業のNORINCO によって開発および製造され、中国人民解放軍海軍の陸戦隊などで使用されている05式水陸両用戦闘車(ZTD-05)の輸出モデルです。タイ国防省が2019年9月に中国と結んだ071型揚陸艦を1億3千万ドルで購入する契約の一環でVN16の調達が決定。第1フェーズで購入されるのは計3輌で契約額は1260万ドルになります。最終的には計15輌の購入を予定しています。タイ王国海軍はアメリカの水陸両用車AAV7も保有していますが、強力な105mm砲を搭載するVN-16は兵員輸送を目的とするAAV7の代わりではなく、古くなった中国製の69-II式戦車の代わりを目的しています。
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ZTD-05はZBD-05ファミリーの戦車タイプになり、兵員輸送能力はありません。代わりに対戦車ミサイルも発射可能な105mm砲を搭載すなど、強力な火力を有し、火力で味方の上陸、侵攻を支援します。
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