ロシアの装甲車は周辺の環境に合わせて変化するカメレオン迷彩のテストを行っています

Photo Минобороны России

軍用車両は一般的に視認されにくいよう、周辺環境に合わせた迷彩ペイントをボディに施しています。陸上自衛隊の車両のカラーや迷彩は日本の森林環境に溶け込みやすいにデザインされたものです。とはいえ、森林に合わせた迷彩は街中や雪上では迷彩効果を発揮することはできまん。かといって環境に合わせて都度、迷彩やカラーリングを変更することは時間やコスト的にできません。そんな、課題を解決すべく、ロシアは環境に合わせて迷彩の配色を自由自在に変化する「カメレオン迷彩」を開発。現在、プロトタイプにてテストが行われています。

周囲の色を瞬時にコピー

カメレオン迷彩は2018年に開催された軍事フォーラム「Army2018」でRuselectronicsによって初めて公開されたカモフラージュシステムです。このシステムは電界あるいは電流を加えると色が変化するエレクトロクロミック素材をベースに開発された小さなプレートの集合体になり、プレートは視覚的画像を生成したり、周囲の環境の色や構造をコピーして自由自在に色を変化させます。周囲の環境情報はカメラによって収集され、その後、瞬時に分析されプレートに反映されます。環境の変化に対するマスキング反応の速度は数分の1秒であり、移動しながらでも、瞬時に環境に合わせて迷彩は変化します

科学技術が発展した現在、赤外線やサーモグラフィーカメラといった光学機器では見えづらい「マルチスペクトル・カモフラージュ」が開発されています。しかし、これはあくまで光学カメラからであって、加工されていない映像、肉眼から完全に隠すことはできません。周囲の環境に適合した迷彩であれば、見つけることは難しいかもしれません。しかし、多少でも環境に適合していない迷彩であれば、視認率は高くなり、ドローンや熟練の偵察兵から簡単に発見されてしまいます。しかし、カメレオン迷彩が実装されれば、あらゆる環境で戦車、装甲車と地上車両の視認率を下げることできます。

Source
https://ria.ru/20211002/armiya-1752763833.html

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