ウクライナ軍のT-64戦車が世界最長の10kmの射撃を成功させる

ウクライナ軍のT-64戦車が世界最長の10kmの射撃を成功させる
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ウクライナ軍のT-64BV戦車の主砲が10,600m離れたロシア軍の戦車に撃破に成功しました。これは戦車の射撃記録としては最長になります。

ウクライナ軍によるロシア軍撃破をレポートするUkraine Weapons TrackerのTwitterアカウントは、ウクライナ軍のT-64BV戦車が10,600m離れたロシア軍の戦車を撃破したことを動画付きでレポートしました。T-64はソ連時代の1960年代にウクライナのハリキウ機械製造設計局とウラル車輌工場で設計開発された第2世代の主力戦車で、現代では旧式の戦車です。T-64BVはコンタークト1爆発反応装甲を追加。更にT-64の基本主砲である55口径115mm滑腔砲から、51口径125mm滑腔砲にバージョンアップされており、第三世代の照準装置が搭載するなど、第三世代戦車に近しい能力を持っています。

とはいえ、戦車の有効主砲は3000m強で、最新戦車でも5000mがやっとです。ソ連・ロシア系の戦車の125mm砲で発射できる対戦車ミサイルの9M119でも有効射程は最大5000mとされており、その倍となる10,000m先の標的を攻撃するのはスペック的には不可能です。

間接射撃で実現

戦車は基本、有視界で戦闘を行い、標的に対しては水平射撃の直接攻撃を行います。しかし、今回の10km越えの射撃成功は戦車からは直接見えない標的に対し、間接射撃にて成功させました。T-64BVは125mm砲を自走砲の主砲のように上空に向けて発射、曲射によって標的までの間にある障害物を越え、射程伸ばし、10km先まで砲弾を届けました。10km先の標的は肉眼、車体の光学機器は視認できないので、標的の位置情報についてはドローンを介して取得。使用したドローンはAndroidで操作でき、更にAndroidに対応したスマート マッピングアプリを用い、正確な位置情報を取得しています。とはいえ、戦車の主砲は砲兵のような使い方を想定していないため、自走砲より大きく精度は劣ります。結局、戦車を破壊するまでに計20発のHE-FRAG(破片榴弾)が必要でした。

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