ウクライナ国産の対戦車ミサイル「STUGNA-P」

ウクライナ国産の対戦車ミサイル「STUGNA-P」
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ウクライナ軍使用する対戦車ミサイルというと”ジャベリン”や”NLAW”といった支援で供与された海外製の対戦車兵器に注目が集まっているが、ウクライナにも国産の対戦車ミサイル(ATGM)がある。それが「STUGNA-P」になり、こちらもジャベリンに負けず劣らず、活躍している。

キエフ国家設計局Luchが開発

STUGNA-Pはウクライナのキエフ国家設計局Luchによって開発製造されている対戦車ミサイル。Luchはミサイルや魚雷といった誘導兵器の開発を専門とする設計局として、ソ連時代の1965年にキエフに創設され、ウクライナの独立とともにウクライナ国防省の管轄に移された。当初はソ連時代のミサイルの保守などを行っていたが、2000年代からはソ連時代の兵器をベースに改良を行った独自の対戦車兵器の開発を始め、その一つとして開発されたのが「STUGNA-P」になる。

スペック

STUGNA-Pファミリーには100mm、105mm、115mm、130mm、152mmと5つの口径があり、対戦車に用いられるのが主に130mmと152mmになる。タンデム成形炸薬弾頭(HEAT弾)は、爆発反応装甲の背後にある700mmのRHA(均質圧延装甲)を貫通することができる。105mmでも装甲貫徹力は660mmになる。HEAT弾の他にも榴弾(HE弾)、燃料気化弾がある。105mmと115mmは戦車砲用に開発されたもので戦車の主砲からも発射できる。ウクライナ軍は115mm砲を搭載するT-62BMを主力戦車の一つとして運用している。

最大射程は5000m

STUGNA-Pは24kgのミサイルと32kgのランチャー、三脚、半自動レーザー誘導装置、およびリモートコントローがセットになっており、ジャベリンやNLAWのような携行式ではなく固定設置型で機動力という点では大きく劣る。しかし、その分、射程は長く、最大5000mになり、これはジャベリンの倍だ。14.3秒で5000mの距離に到達する。また、ランチャーは離れたところからモニター越しにリモートで操作できるので、射手の安全はある程度担保されている。ミサイルの誘導はレーザー誘導方式になる。

輸出をやめて国内に配備

STUGNA-Pはウクライナの防衛産業をまとめるウクロボロンプロム社が「Skif」という名で海外にも輸出しており、アルジェリア、サウジアラビア、ミャンマーにも販売、他複数国も購入を検討するなど人気の兵器で輸出用の生産も行っていたが、ロシア侵攻を受けて、輸出用に生産したものも自国の軍に回している。2018年にはウクライナ軍用に200基の発射装置と3,000発のミサイルを製造しており、多数のSTUGNA-Pがウクライナ軍に配備されており、ロシア軍の車両に牙をむいているものと思わられる。

ウクライナ国産の対戦車ミサイル「STUGNA-P」
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Source

https://en.uos.ua/produktsiya/vooruzhenie-i-boepripasi/29–visokotochniy-vistrel-s-upravlyaemoy-raketoy-kalibra-100-mm-stugna

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