スペツナズ専用の市街地型装甲車ファリカトゥス

写真 fordbarn.com

ロシア連邦保安庁(FSB)の特殊部隊(スペツナズ)であるアルファ部隊は数あるスペツナズの中でも最強といわれる部隊です。主に都市部でテロ対策などにあたる部隊ですが、そんな彼らには市街地に特化した専用の車があります。カンブリア紀に生息したカブトガニの名が付けられた「Falcatus(ファリカトゥス)」(露:Фалькатус)という名の装甲車です。

概要

ファリカトゥスはモスクワのFort Technology社によってFSBの特殊部隊ために開発されました。ロシアの軍用トラックであるKAMAZ(カマズ)のシャーシをベースに開発された総輪駆動車で黒く厳つい車体からバットマンの愛用車でお馴染みの「バットモービル」とも呼ばれています。

車体はライフル弾を防ぐ装甲で覆われ、V字型の車の底は地雷やIED(即席爆発装置)の爆発を分散させ、乗員を爆発から守ります。フロントガラスとサイドの窓は防弾ガラスになっており、弾道エネルギーを逃がすために傾斜が付けられています。そのため、若干外が見づらくなっていますが、外部カメラが設置されており、死角を補っています。

両側と後ろの窓には銃窓があり、隊員は安全な状況で銃口だけ突きだして、車内から攻撃することができます。ルーフトップに銃座を取り付けたり、身を乗り出して攻撃することもできます。隊員は計5つのドアから出入りでき、ドアは盾になるように設計されています。

車内には乗員2人とは別に隊員10人が着座できる収納スペースがあります。隊員は窓側向いて座る形になり、隊員全員が車の目となり、入り組んだ市街地でも敵を見逃しません。

車体重量は12トン、730馬力のエンジンで最高速度200km、走行距離100kmを誇ります。

アルファ部隊以外にもSOBR、OMONといった他の特殊部隊でも運用されています。

https://www.rt.com/news/339784-falkatus-tiger-anti-terror-mission/

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