ドイツの軍需企業Rheinmetall(ラインメタル)は12月10日、空挺戦闘車ヴィーゼルのプラットフォームをベースにした新しいロボット地上車両を開発したと発表しました。
ヴィーゼルは航空機やヘリで目的地まで空輸で運搬できるように設計された車両になり、重量は3トンほど、ベンツのGクラスほどしかない3~4mのサイズで豆戦車ともいわれています。1990年から配備されている車両で現在は2世代目のヴィーゼル2がドイツ連邦軍で運用されています。軍用車として成熟した車両をラインメタルは無人化したロボット戦闘車両(Autonomous Combat Warrior Wiesel:ACW ヴィーゼル)へと改良しました。
ACW ヴィーゼルには同社が開発するボクサー装輪装甲車、Lynx(リンクス)歩兵戦闘車、HX戦術トラックにも適用可能な高度な車両追跡システムと最先端の自律キットを搭載しています。障害物を自動で回避し、車列モードでは先行車両を追跡します。自律モード以外にもタブレット上で地点経路をプログラミングしたり、手動操作、遠隔操作といった操作モードを選択できます。次世代の機能には、兵士の行動やオフロードの地形を検出する機能が含まれます。最終的な目標は、操作員を危険にさらすことなく、兵士の安全性を向上させることです。
有人車のヴィーゼルⅡには20mm機関砲を搭載したMK20、120mm迫撃砲を搭載したMrsKpfSys、対空ミサイルのスティンガーを搭載したleFlaSys Ozelotなどがいくつかのモデルあり、今後はこれらの武装化と無人でも高額可能な遠隔操作兵器ステーションの対応、そして、偵察用としての高度な光学システムなどの搭載が見込まれています。
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