ロシア軍、2008年にグルジアから鹵獲したBMP-1U歩兵戦闘車をウクライナに投入

ロシア軍、2008年にグルジアから鹵獲したBMP-1U歩兵戦闘車をウクライナに投入

ロシア軍が2008年にグルジア(現在のジョージア)との戦争で鹵獲したBMP-1U歩兵戦闘車をウクライナの戦線に投入していることが分かった。

ロシア国防省は、ウクライナで戦うために前線に送られる新たな部隊の訓練過程の様子の映像を公開した。そこにはソ連時代に開発されたBMP‐1歩兵戦闘車が映っていた。ロシア軍の映像にBMP-1が映りこむのはいたって普通の事なのだが、そのBMP‐1にはロシア軍の車両には無い筈の遠隔操作兵器ステーション(RWS)のKBA-105「Shkval」が搭載されたBMP-1Uと呼ばれる近代化モデルだった。

このBMP-1Uはウクライナで開発されたもので、2008年初めにグルジアに販売されたとものとされている。2008年にロシアとグルジアとの間で起きた通称「南オセチア紛争」と呼ばれる戦いでロシア軍はグルジア軍が保有していた15両のBMP-1Uの内14両を鹵獲している。その後、15年に渡って保管されていたが、此度、新たにウクライナに配備される部隊に編入された形だ。これは、ロシア軍がBMP‐1含め、歩兵戦闘車が不足していることを物語っている。15年間保管されていた車両を動かすためにはオーバーホールが必要で、車両自体はソ連製なのでロシアでのメンテは全く問題ないが、ウクライナ製のRWSはそうはいかない。最悪、武装が使用できない可能性がある。それでも装甲兵員輸送車として使用できれば良いという判断なのかもしれない。

BMP-1U

BMP-1Uは1960年代にソ連で開発されたBMP-1歩兵戦闘車に、遠隔操作兵器ステーション(RWS)を採用した新しい統合戦闘モジュールKBA-105「Shkval」を搭載した近代化モデルで2000年代にウクライナで開発された。砲塔には装弾数360発の30mm 2A72機関砲、装弾数2,500発の7.62mm PKT 機関銃を搭載。装弾数116発のAG-17 30mmグレネードランチャー 、2基のKonkurs対戦車ミサイルを搭載することもできる。従来のBMP-1と比べ砲塔の車両内での占有スペースが大きいため、BMP-1U の兵員輸送能力は8人から6人に減少している。

Source

https://en.defence-ua.com/analysis/the_russian_army_is_experiencing_a_shortage_of_combat_vehicles_and_is_already_using_even_bmp_1u_ifvs_stolen_from_georgia_in_2008-7968.html

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