ウクライナの国防部門は、小型の無人戦闘車両(UGV)である「Lyut(リュート)」を発表しました。 7.62 mm 機関銃を装備したリュートは、戦場で優れた火力、電子戦、通信能力を提供します。
ウクライナ軍事メディアMilitarnyiの報道によれば、Lyutはウクライナ軍の軍事作戦の厳しい要求を満たすように設計されています。全輪駆動の四輪装輪式で高い走破性をもち、移動砲塔として機能し、敵へのけん制射撃、陽動作戦を行い、敵の位置を特定することができ、さまざまな戦闘シナリオにおいて信頼性が高いツールとなります。
遠隔操作は見通しの良い平地で最大2kmの通信が可能です。建物や丘など障害物がある環境では約 700m制限されます。対歩兵間での戦闘距離を考えれば十分な通信距離です。7.62mm機関銃が搭載された砲塔には照準カメラ搭載され、最大800m先の標的に対し正確な火力を提供します。電子戦能力も備えており、国産の「Bukovel(ブコベル)」電子戦システム搭載。半径700mの範囲で敵のデータ送信を妨害し、自爆ドローンなどを無効化します。
Lyutは戦闘効率を重視して設計されており、車体重心を低くし、兵器システムを効率的に配置することでシルエットを最小限に抑え、耐久性を最大化しています。ホイールは損傷に耐えるように設計されており、火災下でも確実に動作を継続できます。最低限の装甲も持ち合わせており標準的な小火器の弾丸には耐えられます。7.62mm機関銃の装弾数は550発と大容量で継続的な火力支援を提供、機銃陣地として効果を発揮します。
使用する通信システムは商用ドローンと同様であり、ユーザーインターフェイスも操作しやすいように設計されており、デュアルジョイスティックにより1人のオペレーターで車体の操作と兵器の両方を制御できます。ドローンの操縦経験がある人であれば、操作方法をすぐに習得できることを意味します。