ウクライナのソ連製防空システムBukがアメリカの防空ミサイルに適応、発射可能に

ウクライナのソ連製防空システムBukがアメリカの防空ミサイルに適応、発射可能に

ウクライナ軍が保有するソ連製のBuk(ブーク)M1防空ミサイルシステムは現在、アメリカ製の防空ミサイルが発射できるようカスタマイズされている。既にアメリカで発射テストが行われており、間もなく実運用が始まるとされている。

The New Voice ukraineの報道によればウクライナ空軍報道官ユーリー・イフナット氏は11月11日、「西側のパートナーから (すでに確認済みだが) 、米国の実験場で行われたBuk-M1防空ミサイルシステムの実戦使用テストで良好な結果が得られたとの発表があった。」 と述べた。Buk-M1で使用するミサイルはロシアでしか生産されておらず、同氏は「米国のミサイルに合わせて改造されれば、防空を強化できる」と付け加えた。 ウクライナは今年1月にはBukから、米国製の対空ミサイルSea Sparrow(シースパロー)を発射させることに成功しており、アメリカから軍事支援としてRIM-7 シースパロー対空ミサイルがウクライナに供与されたが、Bukから実戦で発射されたという情報は今のところまだない。今回、成功したミサイルが何なのかは明かされておらず、シースパローなのは不明だ。

戦争が長期化し、ウクライナが保有するソ連製防空システムのミサイルの在庫は限られている。Buk-M1を始め、長距離防空ミサイルのS-300で使用する防空ミサイルはロシアでしか生産されていないという。西側から多数の防空システムを受領しているウクライナだが、まだ防空の多くはBuk、9K330 Tor、S-300、S-125といったソ連製に依存している。同氏は最終的には全てのソ連製の防空システムをすべて西側製に置き換える必要があると述べている。

9K37 Buk M1

9K37 Bukはソ連時代の1970年代に開発され、1980年に運用が始まった自走式の中・低高度防空ミサイルシステムで、9K37 Buk M1 はその改良型。ウクライナ軍は2016年時点で72セットを所有していたとされる。ユニットは指揮車、レーダー、発射システム、ローダーの4車種から編成。レーダーの探知距離は最大120km、低高度の場合は45km。ミサイルの有効射程は最短30mからミサイルによるが最大14~32km、高度は22,000m。レーダーは同時に18個の標的を追跡でき、同時に6個の標的を攻撃可能だが、発射システム1両に搭載できるミサイルの最大数は4発のみ。航空機への命中率は70~90%、巡航ミサイルで60~80%、ヘリコプターで70~80%になる。ウクライナ軍が使用したミサイルの中には40年前に製造されたものもあったが、標的の撃墜に成功している。ただ、このように古いミサイルを使用せざるを得ないほど在庫は枯渇している。

Source

https://english.nv.ua/nation/crossbred-soviet-and-american-missile-systems-to-strengthen-ukrainian-air-defences-50367739.html

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