ロシア南部のアストラハン地域での演習中だった、ロシア軍のT-90戦車に対戦車ミサイル(ATGM)が命中し、その画像がSNS上に広まっています。
ロシアが主催し、中国、アルメニア、ベラルーシ、イラン、ミャンマー、パキスタンが参加して9月15日から26日まで行われている演習「コーカサス2020」(カフカズ2020)において、事故はおきました。ロシア軍は9M113コンクールス(写真上)対戦車ミサイルの操作演習を行っていました。その内、一発が誤って同演習に参加していたT-90A(写真下)に命中してしまいます。
装甲は損傷無し
ATGMはT-90の砲塔側面に命中。画像からは車両は黒く焦げ、激しく炎上、損傷したことが目にとれます。命中個所には当たったことが分かるような白い衝突跡がついています。だが、興味すべきは装甲の破損です。焦げてはいるものの砲塔の装甲に目だった損傷がありません。T-90Aの砲塔は複合装甲によってつくられており、さらにその上に爆発反応装甲コンタークト5が追加されています。この時、爆発反応が装着されていたかどうかはわかりませんが、この事故は結果的にT-90Aの高い防御力を示すことになりました。ただ、中にいた搭乗員が無事だったかどうかは明らかにされていません。