イギリスはウクライナへの軍事支援として提供予定の主力戦車チャレジャー2の提供数を当初の14両から28両と倍増させました。
⚡Ambassador: UK to provide twice the promised Challenger 2 tanks to Ukraine.
— The Kyiv Independent (@KyivIndependent) March 4, 2023
The UK will give 28 Challenger 2 main battle tanks instead of the earlier promised 14, Ukrainian Ambassador to the U.K. Vadym Prystaiko told Radio Free Europe/Radio Liberty during an interview.
ヴァディム・プリスタイコ駐英ウクライナ大使はウクライナメディアのインタビューに対し、チャレンジャー2戦車に関して、「英国は14 両の戦車を約束し、その後、ゼレンスキー大統領のイギリス訪問の結果、その数を2倍にします。」と述べました。ゼレンスキー大統領は先月2月8日、イギリスに訪問し、スナク首相と会談、軍事支援の感謝と更なる支援を求めていました。
ウクライナ兵へのチャレンジャー2戦車訓練は1月末から始まっており、順当に行けば、今月中には訓練を終え、チャレンジャー2はウクライナ国内に運ばれます。しかし、提供数が倍となると、兵員訓練もその倍の人数が必要です。これは既に始まっているのかは不明ですが、2月の訪問時にもし、合意していたのであれば、既に訓練は終えつつあるかもしれません。
フォーブスの報道によればチャレンジャー2はウクライナ軍第25独立空挺旅団、第80独立空中強襲旅団に配備が決定していました。しかし、各旅団は10両以上の戦車を配備しており、これをチャレンジャー2に置き換える場合、数が不足します。既に配備されているT-80BV戦車と混成となると、まずエンジン方式がT-80BVのガスタービンエンジンに対して、チャレンジャー2はディーゼルエンジン、主砲は125mm滑腔砲に対し、120mmライフル砲、最高速度80km/に対し、59km/hと運用、兵站の面での課題が懸念されていました。しかし、28両の提供という事であれば、各旅団に14両配備でき、T-80BVを置き換えることが可能になり、かつ少数を予備戦力として後方に待機させておくことも可能です。折しも100両の以上の提供が見込まれていたレオパルト2が数十両の提供に落ち着きそうな中、チャレンジャー2の提供が倍になるということは、その穴を埋めることなります。イギリスはチャレンジャー2のアップデート版であるチャレンジャー3の開発を進めていますが、それに伴い79両のチャレンジャー2を削減する予定です。つまり、まだ倍の戦車を提供できる余力があるということになります。
British Armyイギリス国防省の防衛装備支援 (DE&S) 部門は最近、イギリス陸軍の次期主力戦車チャレンジャー3戦車の重要な設計レビューを承認し、試作車生産への次のステップに進みました。このマイルストーンは、20[…]