ロシア軍、新しい自走迫撃砲フロックスの納入を発表した翌日にウクライナで破壊される

ロシア軍、新しい自走迫撃砲フロックスの納入を発表した翌日にウクライナで破壊される
©Rostec

ロシアの国営軍需企業Rostec社は5日木曜、ロシア軍に新しい自走砲システム「2S40 Floks(フロックス)」を納入したと発表した。そして、これは早速、ウクライナの戦線に投入されるも、発表翌日に破壊された。

「フロックスのロシア国防省への引き渡しは、軍に近代的な砲兵システムを装備するという我々の大規模な取り組みの一部です。この兵器は大砲でもあり迫撃砲でもある。砲弾と地雷の両方を発射できる」とロステックの通常兵器、軍需品、特殊化学品複合施設の工業ディレクター、ベッカン・オズドエフ氏は語った。フロックス機動性、保護機能、合理的でバランスの取れた手動操作と自動操作を改善し、乗組員の作業を可能な限り容易にし、手ごろな価格でもあると語っている。

2S40 Floks

2S40 Floks
©Rostec

2S40 Floksは、Ural-4320 ファミリーの 6X6 トラック シャーシをベース開発された120mm口径の自走式迫撃砲。機械化歩兵部隊を支援するために設計された。Ural-4320と同じスペックであれば、最高時速は85km/h、走行距離は1000km。迫撃砲は120mm砲弾であれば、ロシア規格、NATO規格双方の砲弾が発射でき、地雷を投射することも可能だ。最大連射速度は毎分10発。粘着榴弾 (HEP) の場合の射程は13km、榴弾(HEAT)の場合は7.1 km、地雷の場合は7.5kmの最大射程距離を誇る。キャビンの屋根には、7.62mm機関銃、レーザー警報システム、光学妨害装置を搭載した遠隔制御兵器ステーション (RCWS) が装備。キャビンは小火器から完全に保護されている。

早速、破壊される

5日木曜にロシア軍への納入が発表されたFloksだが、すぐさま実戦となるウクライナの戦場に投入されたようで、翌日には早速、撃破されたことが報じられた。6日にSNSに投稿されたウクライナの自爆ドローンの映像では道路を走行中の車両にドローンが体当たりシーンが映っている。画像は不鮮明で分かりにくいが、車両がトラック式で後方にFloksに似た砲塔を搭載しているのが確認でき、この車両がFloksと報道されている。損傷の程度は不明だが、自爆ドローンが後方に当たったのであれば、迫撃砲は使い物にならないだろう。初回バッチで何両がロシア軍に納入されたのかは不明だが、1両は僅か1日で使い物にならなくなった。

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