ナイジェリア軍のヴィッカースMkⅢ戦車は中国のVT-4戦車に切り替わります

ナイジェリア軍のヴィッカースMkⅢ戦車は中国のVT-4戦車に切り替わります

ナイジェリア軍はイギリスで開発された古いヴィッカースMkⅢ中戦車を使い続けていますが、近年、中国製の新しいVT-4戦車を輸入しており、近々、ヴィッカースMkⅢはVT-4に切り替わる予定です。

ヴィッカースは1960年代にイギリスのヴィッカース・アームストロング社によって輸出用戦車として開発された重量38トン、105mm砲を搭載する中戦車に分類される主力戦車になります。インド軍が1964年に採用を決定し、国内でライセンス生産を行いヴィジャンタという名で運用されますが、それ以外は、輸出に成功せず、そのご、改良版のMkⅡ、MkⅢを開発。MkⅢは射撃管制装置やパワーパックがバージョンアップされ、ケニア軍とナイジェリア軍に採用されます

ナイジェリア軍には1983年から1995年にかけて、合計80輌のヴィッカースMkⅢが納入されたとされ、最初に納入されてから40年を経た今でも数十輌が現役とされます。

性能の陳腐化

ヴィッカースMkⅢは、50発の弾薬を備えた105mm砲で武装。同軸の7.62mm機関銃、12.7mm対空砲を搭載。アメリカ製の720馬力ディーゼルエンジン。整地での最高速度は時速60km/h、航続距離は490kmになります。1960年代の設計思想で製造されたこの戦車の最大の欠点は、装甲が弱いことです。車体と砲塔の前面装甲の厚さは80 mmを超えず、側面では60mmにも満ちません。旧世代のロケット推進式グレネードランチャーでも防ぐことはできず、格好の的です。そのため、前線はこちらも決して新しくはないですが、爆発反応装甲を有するT-72AVを展開しています。

VT-4

ナイジェリアで中国のVT4戦車が実戦デビュー

VT-4は中国人民解放軍の主力戦車99式戦車をベースに開発された第3世代戦車。改良された125mm滑空砲、様々な砲弾、対戦車ミサイルが発射可能。副武装に7.62mmと12.7mm機関銃、熱画像照準器を備えた最新の射撃統制システムを搭載しています。強固な複合装甲も備えています。1300馬力のエンジンにより整地での最高速度は時速70kmで航続距離は500kmです。自動装填を備え乗組員3名になり、西側やロシア製の第3世代主力戦車に引けを取らない性能を有します。

ナイジェリア軍の配備は始まっており、2021年1月には同国のイスラム過激派組織ボコ・ハラムとの戦闘に参加し、実戦デビューしています。現在、何輌のVT-4がナイジェリア軍に配備され、何輌調達予定なのかは不明です。

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