侵攻前20両しかなかったT-90M戦車を200両量産するとロシアは言っています

ロシア軍が運用する最新鋭戦車T-90M。ウクライナ侵攻前は僅か20両しかなかったとされる同戦車ですが、ロシア軍は200両を量産し、ウクライナの前線に配備すると言っています。

ロシアメディアはロシアが一方的に併合したウクライナ東部のルハンシク共和国にT-90M戦車を送ったという映像を公開しました。これらの車両は軍の兵站司令部を介さずロシアの戦車メーカーである UralVagonZavodの工場から直接出荷されました。UralVagonZavodの戦車工場は西側の経済制裁で一時期、生産がストップしていたと報じられていましたが、最近はフル稼働しており、T-62、T-72の近代化改修を行い、ウクライナへの前線に届けています。

200両のT-90Mを生産

もう、驚きません!二両目が鹵獲されたT-90M戦車

ウクライナ侵攻前、ロシア軍には600両のT-90戦車があったとされます。その内、300両が運用され、残りの半分は保管状態にありました。運用中のT-90はほぼすべてが2000年代に防御力・攻撃力・機動力がアップグレードされたT-90A、そして、量産が進まないT-14アルマータの代わりとして、開発された少数のT-90Mで構成されていました。

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20両しかないロシア軍の最新鋭戦車T-90Mの破壊が初めて確認さる

ロシア国防省は実は2010年に、すべてのT-90をT-90Mに近代化するために、約3億ドルを投資することを決定していました。しかし、2014年のクリミア併合に伴う西側の経済制裁で計画は思うように進まず、最初の車両が配備されたのは2020年4月、ウクライナ侵攻前に完成していたのは僅か20両程でした。しかし、ここにきて200両のT-90M投入という情報です。ウクライナ侵攻で西側の制裁が格段と強まった今、それだけの資材をどこから調達したのでしょうか。ウクライナ侵攻におけるT-90AとT-90Mの損失は確認されているだけで35両とT-62、T-72、T-80が数百両損失しているのと比較すると損失は僅かです。つまりロシア軍にはまだ500両以上のT-90が残っている計算になり、200両という数自体は揃えられない数ではありません。しかし、T-90Mに必要な新しい砲身、エンジン、火器管制装置、通信システムといった必要な、高度なパーツを200両分をどうやって調達するのかという疑問がわきます。もしかすると、これはブラフで中身はただのT-90、T-90Aという可能性があります。T-90Mというのはウクライナ側を威嚇するための張りぼてかもしれません。

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侵攻前20両しかなかったT-90M戦車を200両製造したとロシアは言っています
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