Borsuk IFV|BWP-1に代わるポーランド軍の歩兵戦闘車

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Borsuk(ボルスク)歩兵戦闘車(IFV)はソ連時代のBWP-1(BMP-1)歩兵戦闘車に代わり、ポーランド陸軍の次期主力歩兵戦闘車となる車両です。2022年11月に陸軍に納入され、配備に向けての運用評価試験が行われています。

BWP‐1に代わる次期IFV

BWP-1(🄫PGZ)

ボルスクはポーランドの国営企業Polska Grupa Zbrojeniowa(PGZ)の子会社であるHuta Stalowa Wola (HSW)が率いるポーランド企業のコンソーシアムによって開発された次世代IFVで、国を挙げて開発された国産IFVになります。2014年に開発が始まり、2024年の量産化を目指しています。ボルスクは現在の主力IFVであるBWP-1を置き換える目的で設計されています。BWP-1は1960年代にソ連で開発された歩兵戦闘車BMP-1のポーランド名称です。

スペック

ボルスクはBWP-1同様、兵員輸送車(APC)、歩兵戦闘車(IFV)といった戦場で様々な役割を果たすことを目的に設計されています。乗組員は運転手、車長、砲手の3名で、その他8名の兵士を運ぶことができます。車両は最近主流のモジュール式で使用用途に合わせて砲塔やセンサーなど様々な装備を組み合わせることができ、APC、IFVの他に指揮車、救急車としても機能します。

武装

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ボルスクには最大射程は2.5~3kmの30mmブッシュマスターII機関砲、7.62mm同軸機関銃、対戦車誘導ミサイル (ATGM)ランチャーが統合された ZSSW-30リモート・コントロール・タレットシステム (RCTS)が搭載されています。リモートあるように無人砲塔です。砲塔には独立二軸安定観測装置と広角潜望鏡を備えた待機観測装置、OBRA-3 SSP-1レーザー検出システム、8基の発煙弾発射機、FONET内部通信システムが統合されています。射撃管制システムには砲手と指揮官用にハンターキラーとキラーキラーという照準モードがあり、周囲を観察し、標的を発見した際、ハンターキラーによってその方角に自動的に砲塔が向くので、指揮官がわざわざ方角を砲手に指示する必要がありません。その際、キラーキラーによって指揮官が砲手に命令する前にそのまま発砲も可能です。

機動力

720馬力のMTU 8V199 TE20 ディーゼル エンジンを搭載。最高速度は70km/h、走行距離は600km。ウォータージェットを搭載しておりBWP-1と同様、水陸両用です。履帯にはカナダのSoucy Defence社製の複合ゴム(composite rubber track:CRT)を採用。CRTは高い強度と剛性、熱耐性を提供し、故障率を軽減します。

脱ソ連式

ポーランド軍の主力車両はこれまでソ連時代のT-72戦車とこのBWP-1でしたが、近年、急速に装備の近代化と脱ソ連(ロシア)を進めています。今回のロシア侵攻ではポーランドが数百両のT-72をウクライナに提供したことが話題になりましたがBWP-1も同様に多くを提供しています。ポーランド軍の戦車は今後、アメリカのエイブラムスM1A2、そして韓国のK2に代わり、BWP-1は国産のBorsukに代わります。BWP-1は1000両以上保有していたこともあり、Borsukも1000両規模の数が量産させる予定です。

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Source

https://defence24.com/industry/borsuk-ifv-qualification-tests-programme-launched-report

https://www.army-technology.com/projects/borsuk-badger/

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