陸自の次期装輪装甲車の候補の一つ”パトリア AMV XP”

陸自の次期装輪装甲車の候補の一つ”パトリア AMV XP”
Photo Patria

フィンランドのPatria(パトリア)社が開発する装輪装甲車”Patria AMV XP”は陸上自衛隊が検討を進める次期装輪装甲車の候補の一つです。

パトリア AMVとは

Patria AMVは1990年代にフィンランドのパトリア社によって開発が始まり、2004年にフィンランド軍で運用が始まった8輪装輪式(8×8)マルチロール パトリアAMV (Armoured Modular Vehicle) です。クロアチア、ポーランド、スロバキア、スウェーデン、UAEなど8カ国で採用され、これまで1,600輌以上が生産納入されている、信頼と実績がある装甲車両です。最高速度は100km/h以上で、航続距離は800km。水陸両用車になり、水上を速度8~10km/hで移動します。地雷やIEDに対する防爆性に優れており、10kgのTNT火薬にも耐えます。

AMV XP

AMV XPはAMVの最新バージョンになり、近代戦における作戦能力を向上させるための高度な任務装備を搭載しています。車両は2019年2月にアラブ首長国連邦のアブダビで開催された国際防衛展示会IDEX 2019で初めて展示されました。

内部は広くなり、ペイロードが拡大された車両のサイズは全長8.4m、幅2.8m、高さ2.4m。最大戦闘重量は32,000kgで、最大積載量は15,000kgになります。エンジンはこれまでの360kwから450kwと出力が大幅に向上しています。装甲も強化され、全面は30mm徹甲弾を防ぎ、装甲全面は14.5mm弾から保護します。装甲もモジュール式になるため、更なる強化が可能です。NBC(核・生物・化学)にも対処します。最先端のサスペンションシステムと強固なシャーシにより、オフロードでの高速移動も向上。統合地形制御システム(ITCS)とオプションのリアアクスルステアリングを備えた高性能パワーラインにより操作性も向上しています。

モジュール式

AMVの最たる特徴はモジュール式の設計です。使用用途に合わせて砲塔やセンサーなど様々な装備を組み合わせることができ、AMX XPはペイロードが増えたことで装備の選択肢も増えています。基本モデルには装甲兵員輸送車 (APC) 、歩兵戦闘車両 (IFV) 、指揮車両、救急車、偵察車両、対戦車誘導ミサイル車両 (ATGM) 、装甲修理回収車両 (ARRV) 、120 mmパトリアNEMO迫撃砲システムを搭載した自走迫撃砲モデルがあります。

AMV XP 兵員輸送車
Photo Patria

APCの場合、指揮官、砲手、運転手3人の乗員と最大12名の兵士、武装に12.7mm重機関銃を搭載した砲塔が装備され、遠隔操作兵器ステーションにも対応しています。IFVではブッシュマスター30mm砲を搭載したGDLS CTC LAV30mm砲塔が搭載されます。 NEMOの迫撃砲には射撃管制装置、自動装填装置が搭載され毎分10発が発射可能です。

ハイルーフモデルでは、車両の後部に余分なスペース (基本モデルより34 cm高い) を提供し、車両が指令、C 4 I、救急車、または作業車として使用される場合に理想的な設計になっています。重兵器プラットフォームはNEMOの他に二連装の120 mm AMOS迫撃砲システムや105/120 mm移動砲 (MGS) などの大口径兵器システムの搭載が可能です。

陸上自衛隊の次期装輪装甲車として検討

96式装輪装甲車の後継車輛を選択する次期装輪装甲車の候補の一つして上がっており、2020年12月16日にフィンラドから日本にAMV XPが評価試験のため送られています。2021年12月には試験中と思われるAMV XPが陸上自衛隊富士学校でとらえられています。機動力、防御力、モジュール式による拡張性は陸自の要件を満たしており、既に多くの国で運用実績もあり、採用する上では申し分ないです。しかし、対抗馬が国産の三菱重工業製の機動装甲車(MAV)になり、細かいスペックは不明ですが性能や価格よりも国内防衛産業保護のためにこちら選ばれる可能性があります。

Source
https://www.patriagroup.com/products/armoured-wheeled-vehicles/patria-amvxp

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