防空ミサイルでもドローンは怖い!ドローン対策をするロシア軍のトールミサイルシステム

防空ミサイルでもドローンは怖い!ドローン対策をするロシア軍のトールミサイルシステム
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ロシアの防空ミサイルシステムであるTor-M2が追加防護として車体に土嚢を装着している様子が公開された。これは自爆ドローンの脅威に対抗するためとされ、空中の脅威を迎撃する防空ミサイルがドローンを恐れている点が注目されている。

ロシア国防省の公式テレグラムチャンネルが公開した兵器映像でTor-M2防空システム車両について紹介。車両のオペレーターはTorについて「この車両は非常に優れた性能を持っています。どこにでも行くことができ、操縦性は非常に優れています。」と語ったが、視聴者の注目は車体に取り付けられた追加装備に目が向けられていた。Torの車体前部、後部、両側には通常見慣れない追加の土嚢が装備されていた。土嚢は特殊な鉄ゲージの間に挟まれる形で搭載されていた。土嚢は設営が楽で銃弾や砲弾の衝撃を吸収することから戦場では陣地構築の際に用いられる。第二次大戦頃には軟装甲として戦車に搭載されることもあったが、あまり意味がないとして、現代では車両に取り付けることはほぼ無くなっていた。

Tor-M2は防空ミサイルシステムであり、自走式だが、前線に出ることはなく、後方での防空が任務で直接砲弾や銃弾にさらされる機会は少ない。そのため、Tor-M2の土嚢は自爆ドローン対策と推測されている。

しかし、Tor-M2は低中高度防空ミサイルであり、レーダーは最大25kmの範囲の標的を48個まで検出、8発から最大16発のミサイルを搭載し、1000~12,000mの距離、最大高度10,000mの範囲にいる航空機、ヘリコプター、誘導爆弾、無人機などを攻撃できると主張しており、ドローンは脅威でないはず。ただ、昨今厄介なのが民間のクアッドドローンを使用した小型の自爆ドローンだ。これらのサイズは非常に小さい上に低速、レーダー上では鳥と識別するのが難しい。攻撃したとしてもミサイルのシーカーが標的を認識できずに外したり、近接信管が起爆しなかった事例などもあった。

小型なので攻撃力はさほど高くなく、一撃で車両が破壊されることは少ないが、攻撃能力や走行能力を無効化するだけの威力はある。土嚢を追加することで不意の自爆ドローンによる致命傷を避ける目的があると考えられる。

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