フランスのAMX-10RCは装甲スカスカで乗員全員死亡。前線の戦闘には向いてません

フランスのAMX-10RCは装甲スカスカで乗員全員死亡。前線の戦闘には向いてません

ウクライナ軍の高官は、フランスから供給されたAMX-10RC偵察戦闘車は装甲が薄く前線での戦闘作戦には適していないと主張した。

第37海軍歩兵旅団大隊長の話によれば、前線で戦闘中のAMX-10RCにロシア軍の152mm榴弾砲弾が至近距離に着弾。その破片はAMX-10RCの装甲を貫通し、中にいた乗員4人が死亡したと語った。これに対し、アメリカから提供されたM2ブラッドレー歩兵戦闘車は砲弾や地雷を受けても乗員は軽傷で済んでいるとされている。M2ブラッドレーの中でも新しい、M2A3とM2A4は防御設計が優秀とされているが、ウクライナに提供されているM2A2はIED(即席仕掛け爆弾)、地雷に対する防御が脆弱とされていた。

AMX-10RCの乗員全員の死亡を受け、大隊長は「前線での使用には不向きだ」と述べている。

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フランス、AMX-10 RC装輪戦車をウクライナに提供へ

高速移動するスナイパーライフル

フランス、AMX-10 RC装輪戦車をウクライナに提供へ
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フランスのマクロン大統領は今年1月6日、ウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談で、フランス製のAMX-10RCを提供すると発表。その後にアメリカがM2ブラッドレー、ドイツがマルダーの提供を発表するなどウクライナへの戦闘車両提供のきっかけを作った。

AMX-10RCは分類上は偵察戦闘車・装輪装甲車だが、強力な105mmライフル砲を搭載。最大射程2,200mの距離で、350mm(RHA)の装甲を貫通することができる対戦車車両で軽戦車とも呼ばれ、現在の世界のトレンドである装輪式戦車の先駆けとも言われた。装輪式の強みである機動性に関しては整地で最高速度85km/h、未舗装でも60km/hで走行、走行距離は800kmと高い機動力を持つ。自動射撃制御装置を搭載し、正確な射撃を実現。偵察車両としての用途を目的に設計されているため、サーマルカメラなど優れた光学機器を搭載、高い索敵能力を持っており、「高速移動するスナイパーライフル」とも呼ばれ、ウクライナでの活躍が期待された。

しかし、実際はオフロードでの走行スピードは時速16km/h程度と鈍足。戦地では舗装道路は限られ、結局はその機動力を活かせていない。また、105mm砲の射程も2200mと短く、敵の射程内での戦闘になるが、前述のように装甲が弱いので積極的には前線に出せない状態だ。スチールとアルミニウム製の装甲は最も強度の高い前面装甲で23mm徹甲弾を防げる強度を持っているが、追加装甲のない側面は14.5mm弾を貫通するとされる。フランスで運用されているAMX-10RCは近代化され、追加の装甲とGALIX 自衛システムが装備されているが、ウクライナに提供されているのは追加装甲のない、初期モデルなのかもしれない。フランスはAMX-10RCを装甲を施した”偵察戦闘車”と言っているが、このままだと偵察車で終わってしまう可能性もある。

Source

French-Supplied Light Tanks Unsuitable for Combat: Ukraine Commander (thedefensepost.com)

フランスのAMX-10RCは装甲スカスカで乗員全員死亡。前線の戦闘には向いてません
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