ウクライナ国産初の155mm自走榴弾砲2S22 Bohdana

ウクライナ国産初の155mm自走榴弾砲2S22 Bohdana
Photo Сергій Пашинський

ウクライナにはNATO各国から大量の155mm自走榴弾砲が送られていますが、ウクライナにも国産の155mm自走榴弾砲があります。それが2S22 Bohdana(ボーダナ)155mm自走榴弾砲です。

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ウクライナ初の国産自走砲

旧ソ連の構成国だったウクライナはこれまでロシア基準の152mm口径の榴弾砲を搭載する2S19ムスタ-S 、2S3アカーツィヤといった自走榴弾砲を運用していましたが、2S22 BohdanaはNATO標準口径の155mm榴弾砲を搭載したウクライナ初の国産自走砲になります。2018年8月24日の独立記念パレードで初めてお披露目され、2021年10月に砲撃テストが行われたとされていますが、今回のロシアのウクライナ侵攻においてはこれまで、その姿を見ることはありませんでした。しかし、5月に入り、2S22 Bohdanaが実戦に投入されている様子がSNSに投稿されました。

これまで投入が無かった理由はまだテスト段階で初期作戦能力に至る前にロシア軍の侵攻が始まってしまったからです、侵攻の翌日2月25日にはロシア軍に鹵獲される前に「破壊せよ」との指令があったとされます。しかし、安全な場所に移動され、破壊は免れていました。その後、当初の劣勢から反撃に転じている戦況、これまでの間に投入に向けたテストが行われていたのか、晴れて今回、実戦に投入されたものと思われます。

スペック

ウクライナ国産初の155mm自走榴弾砲2S22 Bohdana
Photo Сергій Пашинський

2S22 Bohdanaは、155mm口径の榴弾砲、火器制御システム、トラックシャーシなど全てNATO規格に従う形でウクライナで設計・開発された装輪式155mm自走榴弾砲です。トラックシャーシはウクライナのAutoKrAZ社製のKrAZ63221 6×6輪トラックを使用しており、最高速度は不明ですが1200kmの航続能力を有します。車体には20発の砲弾を搭載。榴弾砲の最小射程は780m、最大射程は通常弾で40km、ロケット推進弾で50kmと他のNATOの155mm自走榴弾砲と比較しても射程は長い方で、ドイツ製で多くのNATO各国が採用するPzH2000に匹敵します。発射速度は分間6発で、今のところ自動装填装置は搭載していませんが、今後、デジタル射撃管制システムと合わせとアップグレードを予定しています。

Source

https://mil.in.ua/uk/news/ukrayinska-bogdana-svoyim-vognem-znyshhuye-rosijskyh-okupantiv/

ウクライナ国産初の155mm自走榴弾砲2S22 Bohdana
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