テクニカルは兵器だけじゃない、Saabがピックアップトラックに搭載可能なコンパクトレーダーGiraffe 1Xを発表

テクニカルは兵器だけじゃない、Saabがピックアップトラックに搭載可能なコンパクトレーダーGiraffe 1Xを発表
©Saab

スウェーデンの軍需企業Saab社はパリで開催されていた防衛展示会「EuroSatory2024」でピックアップトラックにも搭載可能なコンパクトレーダーモジュール「Giraffe 1X」を発表した。

Giraffe 1Xコンパクトレーダーモジュールは、オールインワンソリューションを提供するように設計された3Dレーダーになり、設置面積は小さくアンテナは、ボタンを押すだけで展開、折りたたまれ、迅速な運用要件のための汎用性と高度なモバイル性を提供する。戦闘環境で実証されたレーダーの検知範囲は75kmになり、短距離防空ミサイルシステム並みの検知範囲を有し、航空機やドローン、ミサイル、ロケット、大砲、迫撃砲を同時に感知して警告する機能を提供しする。Giraffe 1Xは、継続的なソフトウェアアップグレード機能を有し、戦場の新たな環境にも対応できる。

サーブの監視事業部門の責任者であるカール ヨハン ベルグホルムは「Giraffe 1X コンパクト レーダー モジュールは、モビリティと運用の緊急性を主なユーザー ニーズとして設計されたオールインワン ソリューションです。コンパクト レーダー モジュールは、Giraffe 1X レーダーの機能をどのように活用しているかを示す最新の例であり、お客様は、運用効率を最大化できる場所や方法を問わず、Giraffe 1X をさまざまな方法で展開できます」と、述べている。

テクニカルは武装だけではない

Giraffe 1Xの最大の特徴は設置面積が小さく、様々なプラットフォームに搭載可能な点で、画像にもあるようにピックアップトラックにも搭載可能なコンパクトさとモジュール性だ。搭載するだけで一般車両を高度な移動式レーダーに変える事ができる。レーダーは重量が150kg未満なので、荷台がある車両であれば、ほとんど搭載可能と思われ、重量的には軽トラックでも問題はない。Saabの開発なので、おそらくNATOのデータリンクに対応していると推測され、取得して情報は味方の防空システムや航空機にもリアルタイムで共有されると思われる。局所的な戦闘のサポート、そのモビリティ性から前線近くでの防空監視に最適と思われる。一般車を戦闘利用するために改修、軍用装備を搭載することを「テクニカル」というが、通常は荷台に機関砲やロケット砲といった兵器を搭載して即席戦闘車両にするのが一般的だった。Giraffe 1Xはテクニカルに新たな使い方を提案する。

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