ロシアが誇る最新鋭戦車T-14アルマータ。これまで、再三、ウクライナに投入間近と報じられてきましたが、ロシア国営メディアのRIAノーボスチ通信の25日、T-14がウクライナの戦闘に参加したと報じました。T-14アルマータは昨年12月にロシア人ジャーナリスト、ウラジーミル・ソロヴィヨフ氏がウクライナ東部のドンバスに運ばれ、訓練を行っていることを映像付きで報じており、戦線に投入されるのは間近と思われていましたが、それ以降、T‐14に関する情報はありませんでした。
ロシア人ジャーナリスト、ウラジーミル・ソロヴィヨフ氏の情報によれば、ロシア軍のT-14アルマータ戦車が特別軍事作戦(SVO)の作戦域であるウクライナ領内のドンパスに展開しており、今後数週間または数日でウクライナの最前線に投入される[…]
正確な日時、場所は不明ですが、T-14アルマータはウクライナ軍の陣地に向けて砲撃を行ったそうです。RIAは「T-14はまだ直接攻撃作戦に参加していない」と報じており、有視界戦による直接攻撃ではなく、後方からの曲射による間接攻撃と推測されます。主砲の125mm滑腔砲2A82-1Mの最大射程は5,000m程ですが、曲射で放物線上に撃てば、射程は倍以上に伸びます。実際、ウクライナ軍はT-64BV戦車の125mm滑腔砲で10,000mの砲撃に成功しています。今回、直接攻撃を行わなかったことから、ロシア軍がT-14の破壊を恐れ、運用に慎重になっていることが伺えます。ウクライナに投入されているT-14の側面には爆発反応装甲が追加されるなど装甲が強化されているとRIAは伝えています。
T-14アルマータは戦車大国のロシアが誇る最強戦車で、世界で初めて戦車に無人砲塔を採用するなど唯一の第4世代と言われる最新鋭戦車です。2015年の軍事パレードで初登場し、次世代主力戦車として2000両の生産を予定していましたが量産化は度々遅延しており、現在は2025年予定しています。しかし、3年連続で遅延を発表しており、これも不透明です。現在、20~30両のT-14があるとされていますが、これらは全てプロトタイプや試験車両で、ウクライナの戦線に投入できる強度と戦闘装備があるのか不明です。ウクライナでは3両のT-14がドンバスの訓練場で確認されています。
出典 Dmitriy Fomin 2020年現在、最強の戦車はどれかといわれると、それはおそらくロシア連邦軍のT-14アルマータ(Armata)だ。各国の主力戦車の中でも最新で2014年から試作車の製造が始まり2021年から量産が開[…]
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