世界初の戦車として知られる1915年に開発されたイギリスのMark I(マーク1)戦車。この戦車の設計図が発見され、2月にイギリスで開催されるオークションにかけられます。
マーク1戦車のオリジナルの設計図は歴史上失われたと考えられており、イギリスの帝国戦争博物館と戦車博物館にもその資料はありません。しかし、とある家族が長年所有しており、最近、発見されました。設計図には1916年5月の日付が記載されています。マーク1戦車はウォルター・ゴードン・ウィルソン中尉と、リンカーンの農業機械会社ウィリアム・フォスター&カンパニーのディレクターであるウィリアム・アシュビー・トリットンによって設計され、1915年に開発、1916年にヨーロッパ戦線に初登場します。無限軌道を備えたこの菱形の車両は世界初の戦車(tank)として、銃弾を跳ね除け、塹壕や障害物をものともせず突き進み、膠着する塹壕戦を打破、その後の地上戦の戦い方を変えた画期的な兵器になります。
One of the rarest documents I will ever handle. Until now no original design blueprint of a Mark I tank was known to exist. Alongside the patent specification, the “birth certificate” of the tank, it will be offered for sale at The Temple Auction Rooms next month. #tank pic.twitter.com/1HgtUdTosz
— Paul Laidlaw (@ThePaulLaidlaw) January 21, 2022
111cmx71cmのサイズの詳細な設計図はこれだけでも1万ポンド(約150万円)の価値があるとされます。更にこれとは別に20ページに及ぶ「特許明細書」が付属しています。特許書類には無限軌道のことを指す「このタンクは 無限に動くチェーントラックによって推進される輸送車両」 といった内容が記載されています。この特許明細書も同じく1万ポンドの価値があるとされています。この2つは2月にテンプルオークションルーム(The Temple Auction Rooms)で開催されるオークションに出品されます。
Source
https://www.oxfordshirelive.co.uk/news/history/lost-blueprint-discovered-worlds-first-6546140