M1エイブラムス戦車は2040年代の戦場では通用しない

M1エイブラムス戦車は2040年代の戦場では通用しない
US Army

米陸軍科学委員会が10月に発表した調査報告書によると、アメリカ陸軍のM1エイブラムス主力戦車は2040年以降の戦場で任務を遂行する上では能力が不十分である見解を示した。

報告書によれば現在43歳のエイブラムスは急速に変化する現代の戦場に追いつくことができないと結論付けた。「我々の調査結果によれば、M1エイブラムスは2040年の戦場を支配することはないだろう。機動性、火力、防御力におけるM1の利点がすべて危険にさらされることになる。M1A2 SEP V3&4 のアップグレードは能力を向上させるが、優位性を回復することはできない」と陸軍報告書は結論付けている。ロシアが第4世代戦車と言われるT-14アルマータ戦車を開発。中国も新たな戦車、機動力を重視した車両を開発しているとされ、これらの脅威に対抗するには既にM1エイブラムスは時代遅れになりつつある。

M1エイブラムス主力戦車は1981年に米陸軍に配備されると1991年の湾岸戦争、2003年のイラク戦争でイラク軍が保有するソ連製戦車相手に無双。第三世代戦車としては実戦ベースで最も戦果を上げており、”世界最強戦車”の名を欲しいままにしてきた。しかし、その戦車も誕生から半世紀近くが経とうしている。その間にM1A1、そして、今のM1A2、その後もマイナーバージョンアップを繰り返しているが、そのアップグレードも限界に達してきており、重量が増加、これ以上の改修は機動力、展開力を失うことになり、米陸軍は今年9月にM1A2 SEP V4の開発の中止を発表した。その代わり、戦場での機動性と生存性を高めるためのより大規模な近代化改修計画”M1E3”を進める声明を発表している。これは2040年以降の戦場で直面するであろう課題に焦点を当てた改良が行われる予定だが、その全貌は明らかにされていない。分かっているのは最近の戦闘車両のトレンドである「モジュラー式のオープンアーキテクチャ」を採用し、拡張性を待たせ、迅速かつ効率的なアップグレードを可能にする点。この事から、これまで行ってきた既存車両の改良ではなく、新たなプラットフォームの開発が推測される。

現在のM1エイブラムスは2040年までに退役することになるのだろうか。アメリカ軍は現在、5500両のM1エイブラムスを保有、その内3000両が予備役、保管状態にある。

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Source

https://www.thedefensepost.com/2023/10/12/us-abrams-tank-ineffective/

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