アメリカ陸軍は主力戦車であるM1エイブラムスの砲塔を無人化する「無人砲塔化計画」を立てています。
M1エイブラムスは1981年に採用され、既に40年が経過しています。その間に何度も改修、改良が重ねられ、今でも前線で活躍し、世界トップクラスの性能を誇っています。進化を続けるM1エイブラムスは現在、民主党議員のティム・ライアンが支援する研究プロジェクトのもと、無人砲塔化を計画しています。ライアン上院議員はオハイオ州リマの軍事施設でGeneral Dynamics Land Systemsが運営する”共同システム製造センター(Joint Systems Manufacturing Center)”、またの名を「リマ陸軍戦車工場」と呼ばれる、この施設の長年の支援者であり、最近、彼は議会でM1エイブラムスをアップグレードするための研究プロジェクトとして6500万ドルの予算を獲得しました。
この予算は自動装填装置と自動弾薬処理システムに必要な物理的アーキテクチャと機械的要件の開発、将来追加されるアクティブ保護システム(APS)の評価に使用されます。エイブラムスは新しいモビリティと電源アーキテクチャの開発に役立つ、ハイブリッド電気駆動推進および発電システムに変換する研究プロジェクトも進行中です。
乗員の生存率が上がる
現在、エイブラムスは車長、砲手、装填手、運転手の4人が搭乗しています。無人砲塔になれば自動装填装置が搭載されるので装填手は不要になり、3人乗りになります。乗員はロシアのアルマータT-14戦車のように砲塔・弾薬区画から離れた装甲の厚い車体下部に搭乗することになるので乗員の生存率は上がります。無人砲塔は操縦席から砲手によってリモートで操作されます。砲塔を無人化すれば乗車スペースが不要になるので、砲塔を小型化し、ただでさえ、重くてでかいエイブラムスを軽量、小型して隠蔽率を上げることができるかもしれません。
Source
https://defence-blog.com/us-army-to-integrate-unmanned-turret-on-iconic-abrams-tank/