初回はティーガーⅠとシャーマンの豪華二本立て!毎月、戦車2輌が届く『第二次世界大戦傑作戦車コレクション』

戦車」、ミリタリー好きなら誰もが心躍る兵器です。第一次世界大戦で初めて登場した戦車は以降、地上戦の主役であり、陸軍の象徴、地上の”王者”として君臨しています。そんな、戦車が最も戦場に投入され、活躍した時代が”第二次世界大戦”になります。世界中で数十万輌の戦車が製造され、用途や戦い方に応じて軽戦車、中戦車、重戦車、駆逐戦車、突撃砲、自走砲などに細かく分類されたのも、この時代の特徴であり、まさに戦車全盛の時代で個性あるフォルムの戦車が多数開発、いくつもの名戦車が誕生しました。

そんな当時の名戦車の数々を、あの”デアゴスティーニ”が1/43ビッグスケールで忠実に再現した第二次世界大戦 傑作戦車コレクションを12月8日に発売しました。デアゴスティーニというと、毎号届くパーツをコツコツと組立てて、一つの大きな模型を作るイメージがありますが、このシリーズは既に完成された戦車模型が毎号届きます。しかも、それが2輌も届くというボリューム満点のシリーズなのです。書店販売はなくWeb販売限定になります。実際、どのような戦車模型が届くのか、手元に創刊号の2輌があるので紹介しようと思います。

『第二次世界大 戦傑作戦車コレクション』Webサイト

初回はWW2の独米を代表する戦車が登場

記念すべき創刊号ということもあり、最初に登場する戦車はあの誰もが知るあの名戦車、ドイツ軍の”ティーガーⅠ”、そして、アメリカ軍の”M4シャーマン”です。車両の詳しい紹介やスペックは付属のマガジンに記載されているので、今回、別の視点から模型を交えながら2つの車輛を紹介しようと思います。

ティーガーⅠ

1944年 ポーランド ティーガーⅠ
1944年にポーランドで撮られた写真。写真通り忠実に再現されている
Bundesarchiv / Wikimedia、Creative Commons Attribution ShareAlike 3.0 Germany

タイガー(Tiger)とも呼ぶ同戦車は第二次大戦時、”最強”と謡われた重戦車です。主砲には高射砲から転用した高速で強力な56口径88mm KwK 36 L/56を搭載、連合軍の戦車をほぼ一撃で粉砕し、連合軍の間では「ティーガーを見たら逃げろ!」と言われていたぐらいです。

ティーガーⅠ模型 横

そして、同戦車の特徴が最強という名に相応しい無骨なフォルムです。当時、ソ連やアメリカの戦車が砲弾を滑らせて反らす避弾経始を用いた滑らかな曲線を描く装甲を採用する中、ティーガーⅠは直角で分厚い装甲を採用しています。その厚さは前面100mm、砲塔前面で120mm、側面と後面装甲の厚さも80mmにもなります。このマッチョなボディをビッグスケールサイズで見事に再現。車体部分はダイキャストになり、どっしりとした重厚感があります。実際のティーガーⅠの全長は8.45m(砲身込み)で、その1/43の模型のサイズは19.7cmと結構な大きさです。

ティーガーⅠ 砲塔

そして、第二次世界大戦 傑作戦車コレクションの特徴は単純に戦車を模型化したのではなく、長くて濃いWWIIの期間の中でも特定の時期と部隊に配備されて戦車を忠実に再現している点です。1300輌以上が生産されたティーガーⅠで今回、模型化されたのは東部戦線に配備されていた505重戦車大隊の車輛になり、1944年東部戦線のポーランドに配備されていた後期型を再現。車体に施されている迷彩塗装がそれを表しています。

ティーガーⅠ模型 砲塔

砲塔の側面左右には部隊章である騎士の紋章がプリントされ、砲身の根元と砲塔後ろに描かれた”312”の車体番号は第3中隊第一小隊に所属していた番号です。砲塔ハッチには副武装として7.92mmのマウザー・ヴェルケMG32機関銃が搭載。側面には装甲も兼ねた予備履帯や車体に装着された工具などビッグスケールならではの細かいディティールが忠実に再現されています。砲塔はしっかり、360度回転、履帯も回転するなど、ギミックも入っています。

505重戦車大隊は10個あった重戦車大隊の1つであり、優先的にティーガーが配備された部隊です。1943年2月に創設され、最初の戦いが史上最大の戦車戦ともいわれる1943年7月の「クルスクの戦い」になります。部隊はこの戦いから1944年1月31日までの僅か半年で敵戦車446輌を破壊しています。しかし、1944年6月に始まったソ連軍の夏季攻勢「バグラチオン作戦」でドイツ軍が大打撃を受けると部隊は後退。バブルイスク(ベラルーシ)、リトアニア、ポーランドをなどを転戦。モデルはその頃の物になると思われます。以後、ドイツ軍は劣勢になり、505重戦車大隊は1945年春、東プロイセンのケーニヒスベルグ(現ロシアカリーニングラード)で最後の戦いに身を投じます。この時、最大約40輌あったティーガーⅠも僅か数量しか残っていませんでした。部隊は4月15日に降伏し、その約1か月後、ドイツは降伏します。”312”の最後がどのようなものだったのかは不明です。

※デザイン・仕様は変更になる可能性がございます。あらかじめご了承ください。

M4A3 シャーマン

ニューヨーク州兵博物館に展示されているM4A3
ニューヨーク州兵博物館に展示されているM4A3(出典:NY陸軍州兵)

M4シャーマン(M4 Sherman)は第二次大戦のアメリカ陸軍を代表する戦車です。ティーガーⅠが火力と重装甲が特徴の重戦車に分類されるのに対し、シャーマンは機動力と火力の双方を兼ね備えたバランス型の中戦車になります。シャーマンもある意味では第二次大戦時の最強の戦車です。その強みはなんと言っても数です。工業大国のアメリカが本気で量産を行った戦車は月産1000輌以上。ティーガーⅠの月産が多い月でも100輌だったのでその10倍です。1942年から1945年の僅か3年の間に約50,000台のシャーマンが生産されています。「戦いは数だよ、兄貴!」と誰かが言ってましたが、映画『フューリー』では3輌のシャーマンで1輌のティーガーⅠに立ち向かい2輌が破壊されながらもティーガーⅠを破壊するというシーンが描かれましたが、圧倒的物量でドイツ軍の戦車を追い詰めました。もちろん戦車としても優秀であり、整備効率が良く、稼働率が高い戦車になります。

M4 シャーマン 横

大量に生産されたシャーマンは改良が重ねられ、いくつものモデルが開発されましたが今回、模型として再現されたのは”M4A3”という後期型モデルです。当初、ドイツ戦車に歯が立たなかったM4シャーマンも高速戦車砲を搭載、ドイツ戦車の装甲を撃ち抜く攻撃力を得ます。M4A3では75mm砲、76mm砲、105mm砲の3つの砲身モデルが生産されましたが、模型は76mm砲モデルになります。ちなみにシャーマンというとゲームでは砲の優秀な仰俯角で有名なのですが、模型ではそれも忠実に再現され、上下に稼働します。

M4シャーマン砲塔

車体は米陸軍カラーであるオリーブドラブで塗装され、車体側面には目立つ大きな米陸軍ののマークと共に”THUNDERBOLT“のマーク。これは、第4装甲師団第37戦車大隊大隊長クレイトン・エイブラムス中佐のパーソナルマークで彼が搭乗していた戦車を意味しています。砲塔上には今なお、現役で運用されているM2重機関銃が搭載されています。

M4 シャーマン

エイブラムス中佐は相棒のM4シャーマンに乗り戦車大隊を率い、ノルマンディーに上陸すると西部戦線を転戦。1944年9月フランスでの「アラクールの戦い」ではドイツ軍のティーガーとパンター戦車55輌を撃破して勝利。そして、1944年12月にベルギーで行われたドイツ軍最後の大攻勢「バルジの戦い」では、ドイツ軍に包囲されていた第101空挺師団を救い出すため、M4シャーマンに乗り救援部隊を指揮。ドイツ軍の包囲網を突破、部隊を救出、英雄になった人物です。彼自身は大戦中に50輌のドイツ軍戦車を撃破したと言われており、いわゆる戦車エースでありながら、優秀な指揮官でもあり、45年に大佐に昇進するまで戦車大隊を指揮、37戦車大隊は米陸軍最強の戦車部隊と称されます。戦後、大将まで昇進した彼はベトナム戦争で司令官を務めるなど、大きな功績を残します。現在の米陸軍の主力戦車であるM1エイブラムス戦車は彼の名から命名されており、彼の功績が伺えます。この “THUNDERBOLT” シャーマンは伝説の車輛と言ってよいでしょう。

※デザイン・仕様は変更になる可能性がございます。あらかじめご了承ください。

戦車ーテクノロジーと戦術の進化

付属するマガジンには戦車の紹介だけなく、「戦車ーテクノロジーと戦術の進化」の解説が毎号ついています。戦車、ミリタリー好きにはたまらないマニアックな内容になっており、これを読んでいけば、当時の戦車や戦い方の知識が身につくので必見です。第2号に付属するバインダーにマガジンを収めていけば”戦車図鑑”が完成します。全号集める頃にはあなたは戦車博士になっているでしょう。

次号以降に登場する戦車

第二次世界大戦 傑作戦車コレクション

次号ではドイツの中戦車「パンターA型」。そして、日本の「九七式中戦車」が登場します。3号ではソ連戦車の象徴でドイツ軍を苦しめた「T-34」が登場するなど、毎号、豪華名戦車がずらりとラインナップ。第二次世界大戦 傑作戦車コレクション計30号のシリーズになるので、つまり、合計60輌にも及ぶ戦車が揃うわけです。登場するのは日本、ドイツ、アメリカ、ソ連、フランス、イギリス、カナダの7か国にも及びます。今後、どういった戦車が登場するのか楽しみです。

第二次大戦時の戦車は一世紀近く経た今も女子高を舞台にした某アニメのヒット、ワールド・オブ・タンクス(Wot)、ウォー・サンダーといったオンライン戦車ゲームの影響もあり、幅広い世代で人気が高まっています。とはいえ、それはモニターやスマホ越しに映し出されるデジタルで描かれた戦車です。デジタルの戦車もいいですが、忠実に再現された戦車模型を手にした人は少ないでしょう。戦車模型というと一般的な物はプラモデルですが、プラモは組み立てや塗装が大変というイメージがあって、忙しい社会人には中々手が出せないと思います。それが 『第二次世界大戦 傑作戦車コレクション』 であれば1/43のビッグスケールの組立てられた状態で塗装や細部まで完全に再現された形で毎月届きます。

第二次世界大戦 傑作戦車コレクション は書店では購入できないWeb限定販売になります。第1回目は1,990円(税込)、2回目以降は6,980円(税込)になり、定期購読で毎月2輌の戦車が届きます。

第二次世界大戦傑作戦車コレクション』 購入申し込みページURL:https://deagostini.jp/sn/ksc/milirepo/

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