イタリアが独仏共同開発の次期主力戦車MGCSに参加!レオパルト2A8も購入

イタリアが独仏共同開発の次期主力戦車MGCSに参加!レオパルト2A8も購入
©Nexter

イタリア国防省の後援の下、イタリアの軍需最大手レオナルド社とドイツのKMW社とフランスのネクスターシステムズの持株会者であるKNDSは、戦略的提携を目的とした両社による協力体制の強化と更なる発展のための協定に署名した。その目的は、欧州防衛グループを創設し、陸上兵器の分野でより緊密に協力することであり、ドイツとフランスが共同開発を行っている次期欧州主力戦車であるMGCSにおけるイタリアの参加も含まれる。

13日のKNDSとレオナルドのプレスリリースによると、協定の内容は包括的で、まず第一に、次世代の欧州主力戦車であるメイン・グランド・コンバット・システム (MGCS)の開発を促進することである。MGCSの開発はドイツとフランスが主導していたが、そこにイタリアが新たに参画することになる。そして次に、将来の欧州の陸上電子機器・兵器生産における多国籍化と生産・開発・輸出能力を向上させることにある。さらに、レオナルドはドイツ軍の次期戦車に内定しているレオパルト2A8戦車の共同開発と調達に関する契約にも署名している。

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イタリア国産主力戦車アリエテはどうなる

イタリア軍のアリアテ戦車
アリアテ(NATO)

イタリア陸軍には1980年代に設計、1995年に量産化された国産主力戦車アリエテが200両配備されているが、ウクライナ戦争で陸戦能力の必要性が浮き彫りになり、NATO軍の主要国家として、戦車戦力を250両に増加することと、近代化をNATOから求められる。イタリアはまず既存のアリエテ125両をエンジンと装甲、射撃管制システムのアップグレードした「C-2アリエテ」を開発する意向であり、残り半分をドイツのレオパルト2A8で補う予定で、2037年までに総額40億ユーロの予算で133両のレオパルト2A8を購入する予定である。MGCSについては2035年での運用を予定しており、そこでアリエテと置き換えるものと思われる。

そして、今回の協定ではもう一つ、イタリア陸軍が運用するダルド歩兵戦闘車に代わる新しい歩兵戦闘車の開発が期待されている。ダルドは1980年代に開発、1998年に量産化された車両で性能は陳腐化、老朽化している。そこでダルドに代わる新しい歩兵戦闘車を開発する「AICS プログラム」が始まっており、2035年まで実用化すべく、既に総額21億4,100万ユーロの予算が確保されている。これもドイツ、フランスと共同開発できれば、コスト削減が期待できる。

Source

Detail | KNDS Group

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